監督: 安田公義
出演: 高田美和、藤巻潤、青山良彦、五味龍太郎
映画「大魔神」は、1966年に大映が製作・公開した特撮時代劇の傑作です。戦国時代を舞台に、悪人たちの陰謀に苦しむ民衆を救うため、石像から復活した守護神・大魔神が破壊的な力を発揮する物語です。
このシリーズは、時代劇と特撮の融合により、日本映画の新たな地平を切り開きました。その独特の設定と娯楽性の追求は、後世の作品にも多大な影響を与えています。
この記事では映画「大魔神」の見どころや魅力などについて解説し、視聴者の口コミをまとめております。映画「大魔神」と類似していると思われる作品についても、いくつかピックアップしているので、ご興味のある方はぜひ参考にして下さい。
映画「大魔神」の見どころは?
映画「大魔神」は、1966年に大映(現・KADOKAWA)が製作・公開した特撮時代劇シリーズ三部作で、その劇中に登場する守護神の名称でもあります。このシリーズは、「大魔神」、「大魔神怒る」、「大魔神逆襲」の3作とも1966年に大映京都撮影所で製作され、時代劇と特撮が巧みに融合された作品となっています。
このシリーズの魅力は、なんといっても大魔神のキャラクターにあります。普段は山間に佇む温和な顔の武神像が、神の怒りを宿した魔神となって大暴れ。しかも一度暴れ始めると、破壊の限りを尽くすまで止まらない。血走った目を見開いて、人類に天罰を下す姿は、いま見ても戦慄を覚えるほどです。
大魔神の着ぐるみに入って演じた、元野球選手という異色の経歴を持つ俳優の橋本力は、「神様はまばたきしない」ことからまばたきをこらえ演じていました。盛大にホコリが舞い散るなかでの撮影で充血した目が大魔神の鬼の形相をさらに盛り上げ、トラウマ級の名シーンを生みだすことになったのです。
主要キャストとしては、花房小笹役の高田美和さん、花房忠文役の青山良彦さん、猿丸小源太役の藤巻潤さん、大舘左馬之助役の五味龍太郎さんなどが挙げられます。これらのキャストの演技力と、特撮の技術が絶妙に組み合わさって、観る者を引き込む力強い物語が描かれています。
また、この映画は時代劇の本場であった同撮影所で『座頭市シリーズ』や『眠狂四郎シリーズ』などに腕を振るった安田公義をはじめとする時代劇専門のベテラン監督が起用されており、時代劇としても重厚なリアリティが保たれています。
大魔神シリーズは、その独特の設定と娯楽性を追求した作風で、『ガメラ』シリーズと並ぶ大映の特撮映画を代表する看板作品となりました。後年の漫画やアニメではしばしばパロディの対象とされ、テレビCMに採用されることもありました。
この映画は、その独特の世界観と、時代劇と特撮の融合によって、今でも多くの人々に愛され続けています。
映画「大魔神」を見た人の口コミまとめ
映画「大魔神」を見た人たちの口コミを簡単にまとめてみました。ざっと次のような感じです。
- 大魔神のキャラクターが非常に印象的で、特に血走った目が強烈な印象。
- 日本人の土着信仰やDNAを刺激すると感じた。
- 吹雪の中に立つ大魔神のシーンが秀逸で、単に怒りだけで動いているのではないと感じられた。
- 50年以上前の作品とは思えない。
- 子供から大人まで幅広い年齢層が楽しめる。
映画「大魔神」を見た人たちの口コミを見ると、圧倒的な迫力と迫真の演技に魅了された様子がうかがえます。特に、巨大な守護神「大魔神」の圧倒的な存在感と、その活躍シーンが視聴者を熱狂させたようです。また、時代劇ならではの緊迫感と、登場人物の複雑な人間関係にも注目が集まっていました。
映画「大魔神」に似ている映画は?
映画「大魔神」に似ていると思われる映画をいくつかピックアップしたいと思います。
ゴジラ
1954年に公開された日本の特撮映画「ゴジラ」は、「大魔神」と同様に巨大な怪獣が登場する作品です。両作品とも、人類に脅威を与える存在が登場し、それに立ち向かう人々の姿が描かれています。また、特撮技術の粋を集めた迫力あるアクションシーンが見どころとなっています。
妖怪大戦争ガーディアンズ
「妖怪大戦争ガーディアンズ」は、日本の特撮映画の伝統を受け継ぎつつ、現代の視覚効果を駆使して新たな物語を紡ぐ作品です。この映画は、大魔神シリーズの精神を継承し、妖怪たちが人間界の危機に立ち向かう姿を描いています。大魔神と同様に、日本の古典的な要素と特撮技術が融合しており、観客に新旧の魅力を同時に提供します。
キングコング
1933年に公開された「キングコング」は、巨大な猿の怪物が主役の作品です。「大魔神」と同様に、強大な力を持つ存在が登場し、人間社会に大きな影響を及ぼします。両作品とも、人間と怪物の対立を通して、人間の弱さや野心といった側面を描いています。
映画「大魔神」みんなの感想・評価
映画「大魔神」を見た人たちの感想・評価です。
時代劇と特撮を合わせた意欲作
ニックネーム:さなだボンバイエ さん
評価:
時代劇と特撮を合わせた意欲作です。時代劇はあまり見ないのですが特撮が好きなので視聴しました。
普段は優しい顔の巨人の像が、人々が愚かな行ないをすれば憤怒の表情となり破壊者大魔神になります。巨大な鎧武者大魔神の威圧的な形相、緑の顔は衝撃的で忘れられません。
人の里に降りて悪党共の城を叩き壊す大魔神の大立ち回りは圧巻です。大門を破壊するシーンは迫力があります。人間相手でも悪党は絶対に許さない大魔神は改心の余地なく殺してしまいます。
弱き者の助けにはなりますが、多くのヒーローもののようにどこまでも優しい訳ではないという点が印象的でした。一度暴れると罪のない人にも襲いかかったことがあります。そういう完全なるヒーロでもない感じが印象的で好きになりました。
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まとめ
映画「大魔神」の見どころを解説し、実際に映画を見た人たちの感想や評価を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この映画は、特撮技術に興味がある方や日本の伝統的な物語に魅力を感じる方におすすめです。また、戦国時代の背景や神話的な要素を取り入れたストーリーが好きな方にも楽しんでいただけるでしょう。
一方で、現代的な映像やCGに慣れ親しんでいる方、リアリティを重視する方には、映像技術の古さが気になるかもしれません。また、暴力的なシーンやダークなテーマが苦手な方にはおすすめできないかもしれません。
それでも、映画「大魔神」は、特撮映画の歴史を感じさせる作品として、多くのファンに愛され続けています。