それは偶然か因果か。超有名シーンもある推理サスペンス映画
あんこ さん

「逆さスケキヨ」の場面であまりにも有名な、金田一耕助シリーズの1976年版です。
実行犯は犬神家長女の松子と、その松子に恨みを持ち、スケキヨになりすましていた男(どちらも犬神家の血をしっかり引いています)の二人ですが、共謀ではなくそれぞれ独自に動いていたため、さしもの金田一も連続殺人を防ぐまでは至りませんでした。
本物のスケキヨが最後に「恐ろしい偶然が重なっただけなんです」と嘆く所は、莫大な遺産を残されたがゆえに苦しまなければならなかった彼等犬神家の悲哀に同情してしまいますが、視聴者として冷静に考えてみると、それは偶然ではなく、過去の因縁が招いた必然ではなかっただろうか…?と思わずにはいられません。
そしてその因縁のそもそもの発端になったのが、遺産を残した犬神財閥創始者にして彼等の親・犬神佐兵衛。それが開始5分で死んでしまいますからね。あなたが過去に色々やらかさなければこんな事にはならなかったんだよ!と言いたくなる、陰のA級戦犯は間違いなくこの人です。
しかし、この映画化にしても原作の小説にしても、40年も前の作品という点を踏まえて鑑賞すれば素晴らしい傑作です。ちょっと残虐描写がきついので、血を見るのが嫌いな方は心の準備をしておいた方がよいと思われます。