シンプルに美しい映像は必見
ルーヴル さん
まずはシンプルに美しい映像は必見。新宿御苑や周辺がメインに描かれるが、光の重なりや緑のみずみずしさ、雨の描写などディテールに驚かされる。
靴を作ることだけに情熱を捧げ、靴職人を目指す高校生のタカオ。自分をごまかしながら人生の歩き方を模索している女教師ユキノ。
タカオの高校生らしい純粋で一途な恋と自分の気持ちを押し殺しているユキノの関係が古典や靴・歩き方などさまざまなキーワードを伏線にして進んでいく。
タカオの告白を断り、しかし自分の気持ちに気づきタカオを追いかけるユキノが出会うラストシーンは、罵声を浴びせなければならないタカオの悔しさや優しさ、それを受けるユキノの感謝や申し訳なさ、まさに二人のさまざまな感情の爆発とも感じ取れる。
40分ほどの短い作品だが、コンパクトにストーリーがまとまっており、無駄がないからこその長さである。