精神状態があんまり良くない時の鑑賞はしない方が良いかも
あき さん
アカデミー受賞で予告を多く目にしましたが、なんとも薄暗く殺伐とした印象だったので勝手に後味が悪かったり厳しい内容を想像し、観てみる気はありませんでした。
加入している映画チャンネル(衛星)で放送していた時に偶然タイミングが合ったので流し観るようなテンション視聴したのですが、余りにも自分の(勝手な)予想を裏切ってくれる素晴らしい内容だったので心に残っています。
人の厳しい面が多く出てきて精神的に若干辛くなる部分も多かったので、そういう面では完全に予想が外れた訳では無いのですが、根本では人間の良い面の方が強調されているような…それでいてそれが押しつけがましくない、そういう素敵な映画でした。
主演を務めるフランシス・マクドーマンドさんの存在感がとても好きです。がさつで乱暴で愛情深くてとても優しい素敵な女性で、彼女の行いが全く正しくないシーンでも「彼女をどうしても嫌いになれない…」と思わせてくれるような魅力にあふれていました。
アメリカならではの背景が(劇中で主体となる差別や偏見、偏った格差など生きずらそうな部分)色濃いようなのですが、その部分に耐えられるかどうかがこの作品を楽しめるかどうかの分かれ目かと思います。
最後まで観れないと印象が全く違うというか…正反対になってしまうので。
個人的には現在「ちょっと辛いな」という精神状態の人にこそおすすめしたいように感じましたが、それでも「辛い時には観たくないな」と感じる厳しいシーンも多かったので、精神状態があんまり良くない時の鑑賞はしない方が良いかも知れません。