人間の弱さと人間の残忍さ
みるるん さん
『ハングオーバー』を観てファンになったブラッドリー・クーパー。彼が演じるアメリカ軍の狙撃手が主人公です。
戦場で苦しみ、そして本土へ帰還しても苦しみから抜け出せない切なさが伝わって来て、戦争が身近ではない日本人の私でさえも考えさせられる作品。
スコープを通じて見る小さな世界の中に、多くの葛藤や悲しみが存在しているということを思い知らされます。戦争は「殺さなければ殺される」という性質のもの。それでも人間として、引き金を引く一瞬にためらいが生じるものなのだと理解できます。
人間の弱さと人間の残忍さの両方をリアルに描く秀作で、緊張感あふれる場面では自分の呼吸が浅くなるのを感じるほどでした。
クリント・イーストウッドは、俳優としてだけでなく監督としてもいい仕事をしますね。アクションとしてもヒューマンドラマとしても楽しめる作品なので、男女問わずご覧いただきたいです。