監督: マーティン・マクドナー
出演: フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、アビー・コーニッシュ、ジョン・ホークス
映画「スリー・ビルボード」は、トロント映画祭で観客賞を受賞するなど、高い評価を得ています。ミズーリ州の片田舎の町を舞台に、娘を殺された主婦ミルドレッドが、犯人を逮捕できない警察に業を煮やし、解決しない事件への抗議のために町はずれに3枚の広告看板を立てるというストーリーです。
この記事では映画「スリー・ビルボード」の見どころや魅力などについて解説し、視聴者の口コミをまとめております。映画「スリー・ビルボード」と類似していると思われる作品についても、いくつかピックアップしているので、ご興味のある方はぜひ参考にして下さい。
映画「スリー・ビルボード」の見どころは?
映画「スリー・ビルボード」は、アメリカの田舎町を舞台にしたミステリー仕立ての人間ドラマで、2017年に公開されました。この作品は、公開後あっという間に話題となり、多くのファンの心を惹きつけました。
この映画の魅力と見どころは数多くありますが、その中でも特に注目すべき点をいくつか挙げてみましょう。
まず、観客の心を掴んで離さない秀逸なシナリオが挙げられます。物語は、主人公のミルドレッドが人通りの少ない田舎道の3枚の看板に怒りのメッセージを掲載しようと考えているところから始まります。
彼女の娘アンジェラはこの道沿いで7か月前に殺害されてしまいました。ミルドレッドは失意の中、広告会社を訪ね、看板を作る計画を立てます。
舞台がアメリカのミズーリ州であることも重要な意味を持っています。エビングは架空の町ですが、この映画の舞台がミズーリ州であることは重要な意味を持っています。
さらに、実際にあったアメリカの事件を連想させられる会話も見どころの一つです。これにより、観客は現実の出来事と映画の物語を結びつけ、より深く物語に引き込まれます。
最後に、赦しをテーマとした人間讃歌がこの映画の大きな魅力です。善悪の境目が曖昧なストーリー展開、感情移入しやすいキャラクターたち、シリアスな展開にも笑いがあるなど、人間のダークな部分がむき出しに描かれた映画が好きな方には特におすすめの作品です。
映画「スリー・ビルボード」は、観客を深く考えさせ、感情を揺さぶる力があります。それぞれのキャラクターが抱える痛みと闘い、そして成長する様子を通じて、観客は人間の強さと弱さ、善悪の曖昧さを感じ取ることができます。それが「スリー・ビルボード」が高い評価を得ている理由でしょう。
映画「スリー・ビルボード」はアカデミー賞?
映画「スリー・ビルボード」は、アカデミー賞を始め、多くの映画賞を受賞しました。主な受賞歴は以下の通りです。
第90回アカデミー賞
- 主演女優賞:フランシス・マクドーマンド
- 助演男優賞:サム・ロックウェル
- 作品賞、脚本賞、作曲賞、編集賞ノミネート
第75回ゴールデングローブ賞
- 作品賞 (ドラマ部門)
- 脚本賞
- 主演女優賞 (ドラマ部門) ノミネート
- 助演男優賞 (ドラマ部門) ノミネート
第74回ヴェネチア国際映画祭
- 脚本賞
第42回トロント国際映画祭
- 観客賞
これらの他にも多くの受賞やノミネートされました。
映画「スリー・ビルボード」を見た人の口コミまとめ
映画「スリー・ビルボード」を見た人たちの口コミを簡単にまとめてみました。ざっと次のような感じです。
- 展開が予想外で驚いた。
- フランシス・マクドーマンドの演技が素晴らしい。
- 人間の複雑さが描かれている。
- シリアスだがユーモラスな要素もある。
- オレンジジュースのシーンが印象的。
映画「スリー・ビルボード」を見た人たちの口コミを見ると、この作品が高い評価を得ていることがわかります。主演のフランシス・マクドーマンドの演技が圧倒的で、ブラックユーモアを含んだ独特の雰囲気が魅力的だと評されています。また、犯罪や復讐、人間関係など、さまざまなテーマが巧みに描かれていると好評です。
映画「スリー・ビルボード」に似ている映画は?
映画「スリー・ビルボード」に似ていると思われる映画をいくつかピックアップしたいと思います。
ファーゴ
映画「ファーゴ」は、コーエン兄弟監督作品で、「スリー・ビルボード」と同じくフランシス・マクドーマンドが主演を務めています。アメリカの田舎町を舞台に、犯罪や人間関係の複雑さを描いた作品です。両作品とも、ブラックユーモアを含んだ独特の雰囲気が特徴的で、人間の内面を鋭く描いています。
ブラッド・シンプル
映画「ブラッド・シンプル」は、コーエン兄弟の初監督作品で、「スリー・ビルボード」と同様、犯罪や復讐をテーマにしています。アメリカの田舎町を舞台に、人間関係の複雑さや、犯罪の連鎖を描いています。両作品とも、ブラックユーモアを含んだ緊迫感のある作品となっています。
セブン・サイコパス
映画「セブン・サイコパス」は、マーティン・マクドナー監督作品で、「スリー・ビルボード」と同じく、ブラックユーモアを含んだ作品です。犯罪や復讐をテーマにしており、人間の内面を鋭く描いています。両作品とも、独特の雰囲気と、登場人物の心理描写が特徴的です。
映画「スリー・ビルボード」みんなの感想・評価
映画「スリー・ビルボード」を見た人たちの感想・評価です。
精神状態があんまり良くない時の鑑賞はしない方が良いかも
ニックネーム:あき さん
評価:
アカデミー受賞で予告を多く目にしましたが、なんとも薄暗く殺伐とした印象だったので勝手に後味が悪かったり厳しい内容を想像し、観てみる気はありませんでした。
加入している映画チャンネル(衛星)で放送していた時に偶然タイミングが合ったので流し観るようなテンション視聴したのですが、余りにも自分の(勝手な)予想を裏切ってくれる素晴らしい内容だったので心に残っています。
人の厳しい面が多く出てきて精神的に若干辛くなる部分も多かったので、そういう面では完全に予想が外れた訳では無いのですが、根本では人間の良い面の方が強調されているような…それでいてそれが押しつけがましくない、そういう素敵な映画でした。
主演を務めるフランシス・マクドーマンドさんの存在感がとても好きです。がさつで乱暴で愛情深くてとても優しい素敵な女性で、彼女の行いが全く正しくないシーンでも「彼女をどうしても嫌いになれない…」と思わせてくれるような魅力にあふれていました。
アメリカならではの背景が(劇中で主体となる差別や偏見、偏った格差など生きずらそうな部分)色濃いようなのですが、その部分に耐えられるかどうかがこの作品を楽しめるかどうかの分かれ目かと思います。
最後まで観れないと印象が全く違うというか…正反対になってしまうので。
個人的には現在「ちょっと辛いな」という精神状態の人にこそおすすめしたいように感じましたが、それでも「辛い時には観たくないな」と感じる厳しいシーンも多かったので、精神状態があんまり良くない時の鑑賞はしない方が良いかも知れません。
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まとめ
映画「スリー・ビルボード」の見どころを解説し、実際に映画を見た人たちの感想や評価を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この映画は、深い人間ドラマや社会問題に興味がある方におすすめです。複雑なキャラクターの描写や予想外のストーリー展開を楽しむことができます。また、フランシス・マクドーマンドの力強い演技を評価する方にも特におすすめです。
一方、映画を通じてリラックスしたい方や、明確な善悪の区別を求める方には、この映画はおすすめできません。ストーリーは重く、時にはショッキングな展開があります。
また、善悪の境界が曖昧で、登場人物たちは全てが複雑な人間性を持っています。これらの要素が視聴体験を難しくする可能性があります。